副業でブログやアフィリエイトを始めると、避けて通れないのが確定申告です。会社員なら年末調整で税金の手続きが終わっているケースが多いため、「自分は本当に申告が必要なのか」「20万円って収入のことなのか」「何を経費にできるのか」で迷いやすくなります。2026年の確定申告期間は令和8年2月16日(月)から3月16日(月)までで、スマホとマイナンバーカードを使ったe-Tax申告も案内されています。まずは基準を正しく理解し、必要書類と経費の整理から始めることが重要です。
国税庁ホームページ

この記事でわかること
副業ブログ・アフィリエイトの確定申告で、最初に押さえるべき判断基準と進め方をまとめています。
-
01
申告が必要になる基準と、会社員が勘違いしやすいポイント
-
02
必要書類と、事前に整理しておくべき証憑の考え方
-
03
経費にできるもの・できないもの、家事按分の基本
-
04
スマホ・e-Taxで申告する流れと失敗しない進め方
結論
副業ブログ・アフィリエイトの確定申告は、「収入」ではなく「所得」で判断することが出発点です。 必要かどうかを先に判定し、そのうえで証憑と経費を整理すれば、会社員でも十分対応できます。
-
1
会社員でも、給与以外の所得が20万円を超える場合は、原則として確定申告が必要です。
-
2
ブログやアフィリエイトでは、ASP報酬明細・入金記録・領収書・帳簿をそろえることが最重要です。
-
3
通信費・サーバー代・有料ツール代などは、業務に必要な範囲で経費計上を検討できます。

20万円以下でも医療費控除や寄附金控除などで確定申告を行う場合は、副業分も含めて申告が必要です。
副業ブログ・アフィリエイトで確定申告が必要になる基準
会社員が最初に押さえるべきなのは、「20万円ルールは収入ではなく所得で判定する」という点です。国税庁は、年末調整済みの給与所得者について、給与所得や退職所得を除く各種所得の合計が20万円以下であれば、原則として確定申告不要と案内しています。逆にいえば、副業ブログやアフィリエイトでの所得が20万円を超えたら、原則として申告が必要です。
ここでいう所得は、一般に収入から必要経費を差し引いた金額です。たとえばASP報酬やGoogle AdSense収益などの合計が30万円あっても、サーバー代・ドメイン代・有料ツール代・通信費の事業按分など必要経費が12万円なら、所得は18万円です。この場合、年末調整済みの会社員で他の要件に問題がなければ、所得税の確定申告が不要になる可能性があります。必要経費の考え方は国税庁も「業務遂行上直接必要であることが明らかに区分できる金額」に限られると示しています。
ただし、20万円以下だから完全に何もしなくてよいとは限りません。国税庁の副業向け案内では、医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする場合は、副業所得が20万円以下でも申告が必要とされています。さらに、住民税は別ルールで申告が必要になることがあるため、所得税の確定申告が不要でも自治体の案内確認は欠かせません。少なくとも大阪市は、給与または公的年金等以外の所得が20万円以下でも、市民税・府民税の申告が必要と案内しています。
つまり、判断の順番はシンプルです。
まずは1年間の副業収入を集計し、次に必要経費を差し引いて所得を計算し、そのうえで20万円基準・控除申告の有無・住民税申告の要否を確認します。ここを曖昧にしたまま進めると、あとで「収入で判断していた」「経費を入れ忘れていた」「住民税だけ申告漏れだった」というズレが起きやすくなります。
👇リンクから確定申告
確定申告書等作成特集
ブログ・アフィリエイトは事業所得か雑所得か
副業ブログやアフィリエイトでは、事業所得として申告するか、雑所得として申告するかで悩む人が多いです。ここは「自分の感覚」で決めるのではなく、継続性・営利性・規模・独立性などの実態で判断するのが基本です。国税庁の研究資料でも、事業と非事業の区別は一律ではなく、活動の規模や態様などを踏まえて最終的に社会通念で判断すると整理されています。これは個別の公式判定を一発で示す基準ではありませんが、少なくとも「副業だから絶対雑所得」「ブログだから必ず事業所得」と単純には決まらないことがわかります。

実務上は、片手間で小規模に行っている段階では雑所得として扱うケースが多く、継続的に運営し、売上規模も大きく、独立した事業として回っている段階では事業所得として整理しやすくなります。ただし、最終判断は個別事情によるため、迷う場合は税務署や税理士に確認するのが安全です。特に、青色申告の特典は事業所得等が前提になるため、ここを曖昧にすると後で整合が取れなくなります。
青色申告を使いたい場合は、原則としてその年の3月15日までに「所得税の青色申告承認申請書」を提出する必要があります。1月16日以後に新たに業務を開始した場合は、開始日から2か月以内が目安です。青色申告には帳簿付けの手間が増える一方、青色申告特別控除などのメリットがあります。
青色申告と白色申告の違い
| 比較項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 向いている人 | おすすめ 継続的にブログ収益を伸ばしたい人 |
まずシンプルに始めたい人 |
| 事前手続き | 青色申告承認申請書の提出が必要 | 原則として特別な承認申請は不要 |
| 控除の特徴 | 要件を満たせば青色申告特別控除あり | 青色申告特別控除なし |
| 帳簿管理 | より厳密な記帳・保存が必要 | 白色でも記帳・書類保存は必要 |
| 考え方 | 本格的に事業として育てる方向け | 小規模でスタートする段階向け |
※ 実際にどちらが適するかは、所得区分・記帳体制・今後の運営方針を含めて判断します。
この比較表の根拠になるのは、青色申告承認申請書の提出期限、青色申告特別控除が55万円・一定要件で65万円、簡易記帳では10万円という点、そして白色でも記帳・帳簿保存制度があるという国税庁の案内です。
必要書類は何をそろえればよいか
副業ブログ・アフィリエイトの確定申告では、まず収入を確認できる資料と、経費を確認できる資料を集めます。実務では、ASPの報酬レポート、Google AdSenseの支払履歴、銀行口座の入金明細、クレジットカード明細、サーバー・ドメイン・ツールの請求書や領収書などをベースに整理していく形になります。国税庁も、申告の前提として収入金額や必要経費に関する日々の取引状況を記帳し、受け取った書類を保存しておく必要があるとしています。

書類保存のルールも重要です。白色申告者について国税庁は、事業所得・不動産所得・山林所得がある人は帳簿や書類の保存が必要であり、業務に係る雑所得でも、前々年分の収入が300万円超なら現金預金取引等関係書類の保存が必要と案内しています。さらに、前々年分の業務に係る雑所得の収入が1,000万円を超える場合は、収支内訳書などの添付が必要です。副業ブログが大きく育ってきたら、このラインも無視できません。
申告書を紙で提出する場合は、マイナンバーの記載に加え、原則として本人確認書類の提示または写しの添付が必要です。一方で、e-Taxで自宅から申告する場合は、電子証明書などで本人確認を行うため、別途の本人確認書類の提出は不要です。また、現在は源泉徴収票等の添付または提示は不要とされています。会社員の副業では「源泉徴収票を紙で出さないといけない」と思い込んで止まる人がいますが、ここは昔と取扱いが変わっています。
ポイントまとめ
- 20万円基準は「収入」ではなく「所得」で判定する
- 報酬明細・入金記録・領収書を先に集めると作業が一気に楽になる
- 家事按分が絡む通信費や家賃は、根拠を残して計上する
- スマホとe-Taxを使えば、会社員でも自宅から申告しやすい
必要経費として認められやすいもの・注意が必要なもの
ブログやアフィリエイトで経費にしやすい代表例は、サーバー代、ドメイン代、WordPressテーマ、有料プラグイン、画像素材サービス、記事作成や分析ツールの利用料、外注費、参考書籍、取材交通費などです。これらは「サイト運営や収益化のために必要だった」と説明しやすく、証憑も残しやすい費目です。もっとも、国税庁は費目名で一律に可否を決めているわけではなく、あくまで業務に直接必要だった支出かどうかで判断します。
注意したいのは、通信費・スマホ代・自宅家賃・電気代のように、仕事と私用が混ざる支出です。国税庁はこれを家事関連費として扱い、必要経費にできるのは業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる部分だけとしています。つまり、スマホ代を丸ごと経費にするのではなく、「仕事で3割使っているから3割だけ」「自宅の作業スペースが全体の何割か」など、按分の根拠を持っておくことが大切です。

一方で、私服代・日常の飲食代・家族との外食費・完全な私用サブスクのように、業務との直接関係を説明しにくいものは慎重に考えるべきです。また、国税庁は、生計を一にする配偶者その他の親族に支払う地代家賃や給与賃金は、原則として必要経費にならないと案内しています。たとえば、実家に住んでいて親へ家賃を払っているからといって、そのまま副業経費にできるわけではありません。
経費で失敗しないコツは、「迷ったら入れない」ではなく「根拠が残せるものだけ入れる」ことです。レシート、請求書、契約メール、クレカ明細、銀行明細、管理画面のスクショなどをセットで残しておけば、翌年以降の集計もかなり楽になります。副業初年度ほど、ここを雑にすると後で苦しくなります。
スマホ・e-Taxで確定申告する流れ
2026年の確定申告では、国税庁がスマホとマイナンバーカードによるe-Taxを案内しています。スマホでe-Tax送信する場合、基本的にはマイナンバーカード読取対応のスマホが必要で、マイナポータルアプリのインストールも求められます。また、国税庁はスマートフォンのマイナンバーカードを利用すれば、カードをスマホにかざさなくても申告書作成・e-Tax送信が可能になる旨も案内しています。
大まかな流れは、次のとおりです。
まず、給与の源泉徴収票と副業の収入・経費資料を手元にそろえます。次に、国税庁の確定申告書等作成コーナーで、給与情報や副業分の所得を入力します。必要な付表や明細書は、入力に応じて自動作成される仕組みです。内容確認が終わったら、e-Taxで送信し、納税が必要なら期限までに納付します。令和7年分の所得税等の**申告・納期限は2026年3月16日(月)**です。
副業ブログの初心者にとって重要なのは、最初から完璧な帳簿ソフトを組むことよりも、1年分の収入と経費を漏れなく整理し、数字を再現できる状態にすることです。e-Taxは入力自体より、元データ整理のほうが時間がかかります。逆にいえば、月ごとに報酬と経費をまとめておけば、申告作業はかなり短縮できます。これは青色申告でも白色申告でも共通です。
よくある失敗と対策
副業ブログ・アフィリエイトの確定申告で多い失敗は、まず20万円を収入で判断してしまうことです。正しくは所得基準なので、収入だけ見て「超えてないから大丈夫」と決めつけるのは危険です。逆に、経費をまったく整理せず「どうせ無理」と諦めるのももったいない判断です。必要経費は、業務上必要な支出で根拠があれば計上を検討できます。
次に多いのが、入金ベースでしか見ていないことです。ASPの確定報酬がいつ発生し、いつ入金されたのか、継続して同じ基準で集計しているかを整理しておかないと、年をまたいで数字がずれやすくなります。副業の規模が大きくなるほど、管理画面の確定報酬と銀行入金の両方を確認し、どの基準で集計したかメモしておくのが安全です。業務に係る雑所得には、一定条件で現金主義の特例もありますが、誰でも自動適用されるわけではありません。
さらに見落とされやすいのが、住民税だけ別途影響するケースです。所得税の確定申告が不要でも、住民税申告が必要になることがあります。少なくとも大阪市はその点を明示しており、20万円以下でも市民税・府民税の申告が必要と案内しています。会社に副業が知られたくない人ほど、このあたりは住民税の扱いも含めて丁寧に確認すべきです。
最後に、「青色申告にしたい」と思ったときの期限切れにも注意が必要です。青色申告は思い立ったときに当年分へ自由に切り替えられるわけではなく、原則としてその年の3月15日までなど提出期限があります。将来的にブログ収益を本格化させる予定なら、白色のまま走り続けるより、早めに記帳体制を整える方が楽です。
まとめ
副業ブログ・アフィリエイトの確定申告は、難しそうに見えて、やること自体はそこまで複雑ではありません。大切なのは、申告が必要かどうかを先に判定すること、収入と経費の根拠を残すこと、住民税まで含めて確認することの3点です。会社員でも、年末調整が済んでいるから副業分を完全に無視してよいわけではありません。まずは1年分のASP報酬、AdSense収益、入金履歴、領収書を整理し、所得ベースで判断していきましょう。
2026年の申告期間は2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。スマホとマイナンバーカードを使ったe-Taxも使いやすくなっているため、紙にこだわらず、自宅から申告できる方法を選ぶのが現実的です。副業を継続していくなら、確定申告は「面倒な年1イベント」ではなく、利益をきちんと残すための管理作業として捉えるのが成功への近道です。
確定申告は「難しい」のではなく、「整理していない」と難しくなる
副業ブログで大切なのは、20万円基準の理解と証憑の整理です。数字を再現できる状態さえ作れれば、申告作業は一気に進めやすくなります。
申告前チェックリスト
- ✓副業の収入合計と必要経費を集計した
- ✓ASP報酬明細、AdSense履歴、銀行入金記録を確認した
- ✓通信費や家賃などの按分根拠を残した
- ✓所得が20万円を超えるか、控除申告の予定があるか確認した
- ✓住民税の申告要否を自治体案内で確認した
- ✓スマホ・マイナンバーカード・e-Taxの準備を済ませた
よくある質問
副業ブログの所得が20万円以下なら絶対に確定申告しなくてよいですか?
開業届を出していなくても申告できますか?
源泉徴収票は確定申告書に添付しないといけませんか?
スマホだけで副業の確定申告はできますか?
通信費や家賃はどこまで経費にできますか?
FAQ内の20万円基準、20万円以下でも控除申告時は副業分を申告する点、青色申告の期限、源泉徴収票添付不要、スマホ/e-Tax、按分の考え方は、国税庁等の案内に基づいています。住民税は自治体ごとの案内確認が必要で、少なくとも大阪市は20万円以下でも申告必要のケースを明示しています。



コメント